あんな話

2010 10月3日

あれからヤンキー君どうなったかというとこういう感じだ。

「なんか階段ですれちがいにあいさつしてきたよ」と妻が言った。

「そうか」

実はこういうやりとりでこれ以上揉めてもう一回つっかかってきたことはほとんどない。まあケンカもひとつの手段なので、ぶつかりあうことでお互いを認め合うきっかけになればいいわけだ。吐くだけ吐けば着地点を見出すこともたやすい。ここに武器や道具、余計な後ろ盾を引っ張ってくるとおかしなことになる。それにはこちらが正々堂々としていればいいだけだ。ケンカや人間同士の激しいぶつかりあいに必要なものは筋肉や武器じゃない。強い人間の意志と誇り、それだけだ。

そういやギャラリズムというイベントでwksの作家として北村章くんの作品が展示されていた。正直このまえの個展が期待はずれでなんのきなしに観にいった。作品は圧倒的で技術的にも存在的にも素晴らしい出来だった。「大人の作品になったな」もちろんこの前の個展での教訓もあっただろうし、片山さんの意見もあっただろう。それを計算に入れても予想以上のものだった。彼とはガソリンというユニットでずいぶんぶつかって結局脱退する結果になったけれど、本気でそれぞれがプライドをかけてぶつかった。僕はその後彼らに影響を与えれたかわからないが、それぞれの影響を受けたと今では思っている。「いいケンカができたな」そんな風に思って、すぐにwksの片山さんに会って笑いながら思い出を語った。