えろ

2005 2月28日

エロってのはけっこう難しい。アダルトビデオがモラルがないなんてことはない。年々加速するハードなプレイもかわいこちゃんの下品さも、予定調和ならただの仕事。なにに興奮するか、というと役を演じている人間が役を超えて相手を侵す瞬間。しばられている社会性から飛び越えたとき。

だからエロはいつだって置かれている社会の基準がくっきりとわかる仕組みになっている。それが垣間見える瞬間はAVとかではめったにない。だいたい無自覚で事故みたいに遭遇するだけ。

そういった意味では大島渚が「愛のコリーダ」でやった仕事はすごい。スキャンダルという点ではあの時代に感じないと味わえないものがあるが、作品としても単独に残るだろう。

映画や芸術が事件になることはしばらくない。