かね

2006 3月31日

金(かね)は世の中を変えた。かねで人の生き方も変わったし、人格も変わった。かねで死ぬ奴もいる世の中だ。これに抗う言葉をぼくたちは持たない。かねに抗うのがいつも「こころ」という言葉だけど、それはあまりにも弱くナイーブに聞こえる。

かねで人は自由を売っている。表現者の立場から言えば、すぐにかねになる表現は安定したマーケットに乗っかっている。挑戦的なことや新しいことを試みるときにはかねは後からになる。しかも後からさえついて来るとは限らない。だから新しいチャレンジは難しい。もうちょっと面白い生き方がしたい、もうちょっと面白いものが見たい、そんな言葉はありだと思う。こころに訴えるだとオーソドックスに聞こえる。

面白い生き方。 そういった考えは実は社会、国の意向に反する。だから自由業は成功しないと認めないわけだ。そこには暗黙のうちの国益がちらついてる。

もうかねから逆算して生きるのみんなやめませんか?