こころの話

2012 4月18日

ほんとこころだな、と思う。

おっちゃんの顔整形したらおかしいもん。嫁さんはそう言う。そう、俺はおっちゃんと呼ばれてる。それはいいとして、整形は本人の心に問題があるのよ。他人はそんなふうに思っていないのに、自分だけが醜いと思っている。整形はその気持ちを現実化するだけで奇麗になるわけじゃない。他人はそのとき、そんな醜いと思ってなかったことに気づく。そのときにはもう遅いし、病気が悪化するだけだろう。これはニューハーフとかあの辺の人たちにも共通するものがある。

絵を教えるとそのことに直面する。ひどくユニークな絵を描くおばさん、本人は恥ずかしいと思っている。うまく描く絵が素晴らしいと思っている。他人はおばさんの絵はおもしろいと思っているが、本人だけが納得しない。訓練してうまく描けたときは誰も魅力を感じなくなるだろう。か細い絵しか描けない青年がいる。人間の顔描かすとか細いがなにげないもの描くと強い線が引ける。人間の顔やプライドに関わるものに気持ちが萎縮している。このように絵は技術よりほとんど気持ちの問題が大半だ。もちろんこれは絵だけの話じゃない。

きれいな顔になったりきれいな絵が描けることが自信を持たせるわけじゃない。むしろ権力性や自己顕示欲を露にする。他人はその権力性に不快感を示すだろう。人は遠ざかり、自己満足だけが残る。入れ物が変化しただけで他人との関係は悪化複雑化する。

病気を悪化し利用する産業がこころの隙に差し込む。だまされてはいけない。