こーちゃんとなかま

2011 9月19日

描いた後のみにいった。すぐに友人に電話。新作と国吉が来た。このまえの同窓会で会ってはいるが俺は十数年ぶりだ。すぐにかけつけてくれた。

今でも浩二と付き合いがあるがはねえ、ぶれんきよ全然。新作はそう言う。新作は当時こうちゃんと近い仲だった。もちろん俺も知っている仲だ。国吉もよく知っている。かわいい奴だった。愛嬌があってね。つっぱりだったけど友達思いのやつだった。卒業しても何度か呼んだことがある。一時期チンピラになったとか聞いたが、今は市の観光課、会社の代表になって美人の奥さんをもらって子供も三人いるらしい。貫禄ついたにゃあ!とでかくなった腹を叩いて俺は言った。せい、おまえにゃあ俺らあの中で三人死んだけどしっちゅうかや。と、こうちゃんは言う。服部にイモに吉田よ。他の二人は墓が分からんけど吉田君は毎年墓参り行きゆうぞ。吉田は中学二年のときに川で死んだ。せいはにゃあ、なんか大人びて見えたわや。新作は突然そう言う。その意味はよくわからなかった。今はそんなんやないぞ。行き詰まって、死にたいと思うたこともある。するとこうちゃんは太い声を張り上げて「死んだらいかん!死んだら終わりぞ!」とぶっとい眉毛で迫るように言った。そういうたらにゃあ、山下が捕まったいよったろう。山下は当時おもしろい男の一人だったがこれまたツッパり過ぎた時期があってこうちゃんと衆人環視の中で決闘したことがある。山下はぼろ負けだった。あいつは一生懸命勉強して仕事しよったに心配しよったわ。こうちゃんはそう言う。行政書士として独立してお客さんとのトラブルで一時そういうことがあった。なんか奥さんもろうたらしいで。そうか!それはよかったわ!まるでまだあの頃のまま学校に行ってるかのようなこうちゃんの台詞に笑ってしまった。俺はこの田舎の小さい町で育ってずいぶん奴らと楽しいときを送った。今でも昨日別れて再会したように俺を迎えてくれる。ともだちってのはいいもんだなあ、と思ったよ。みんなありがとう。