ぼーっとする

2008 12月22日

タクシーのおっちゃんと話すのが好きだ。

公共交通機関と違って車一つで勝負しているタクシーのおっちゃんは、世相の影響をもろに受けやすい。世間の無駄も背中越しに毎日眺めている。自然語り口も味が出る。この前ひさしぶりに使った。

「最近の不況はすごいねえ」とか、信号待ちで新聞に目を通しながらつぶやく。こういったありきたりの台詞が肌にしみる。皺が深く刻み込まれ、サブちゃんのようなグラサンをかけているのがシブい。俺も東京ではあまりしゃべらなかったけれど、高知や関西ではしゃべることが多い。こういうおっちゃんに難しいことを言っては失礼に当たる。「派遣切りとかすごいですよね」とか言うと、「小泉の野郎が規制緩和したから、この業界あがったりですわ」と答える。いいね。思わずほくそ笑む。ここでAMラジオあたりから安っぽい歌謡曲がかかるとなおいいが、残念ながらそうもいかない。

俺はある側面から見るといつもガンガン動いてそうだが、そんなことはない。なにもしなくなるとひたすらなにもしない。掃除もしなくなる。ただコーヒーを飲んで、ぽっーとすることも多い。エロいことしか考えないこともあるしなあ。そういうときおっちゃんとババアとかが妙に相性がいい。