ポーズ

2011 6月28日

ヌードを教え始めて、対象を描く位置というものが改めて重要だと再認識した。人間の裸体をぐるっと立体的に観察する。ポーズによってずいぶん表現が変わる。だから人間は立体的にとらえた方が良い。違う発見がある。そういうことを意識して教えたりもする。そうなるとこちらも考えて描くことも増える。古典絵画のポーズについていろいろ試している。残念ながら今はこういう研究は写真に受け継がれているようだけれど、永い絵画の歴史にそういう蓄積は膨大だ。これから起こることはすでにやっていることである。要はそれをどう解釈するかかどうかだろうな。DIARYのこのポーズはモナリザからピカソの作品まで引き継がれている定番のポーズだけど、この姿勢と目線にはなにか神秘的なものがある。ブロンズィーノ、ギルランダイオ、クラナッハ、バルトロメオヴェネト..。ライティングもほぼ同じ。アトリエの床に置いてみる。紙がそるのでインクの便を置いてとめた。こうして視覚的に見るとまた違う。アトリエの中の絵画。