一人

2014 10月5日

「愛という名のもとに」は社会人3年の若者達の戸惑いや葛藤を描いていた。当時大学を出て丁度そのくらいの時期だったので身近にそれを感じていた。

子供が出来ると小さな世界に閉じ込められ将来が決まるという下りの話はよく憶えている。結局このドラマは若者たちがそれぞれが社会の厳しさにぶつかり、少しずつ受け入れたりしつつしかし反発して自分たちの未来は自分たちで選んだと言える。自滅したり、外国に逃げたり、既存の権力にノー!を突きつけたり、それぞれの戦いが垣間見える。そしてここでは病んだものはいない。それが時代なのか何なのか。そして自分で選んだ行き先はわからない。

大学のサークルの仲間はそれぞれ社会と戦い疲れ破れたりしながら生きてゆく。仲間はそれぞれの道を歩んで離れてゆく。最後にさびしさが残るのはこの離れてゆく現実があるからだろう。

自分も仲間に恵まれた。この当時の仲間はドラマより激しく壊れたけれど、もっと昔からの仲間がいる。どこにいても自然にそういう仲間も出来てゆく。それでも自分はどこかで一人一人だなとは思っている。だから余計にこういう物語は眩しい。

そして自分は今でもそういう青春と地続きで生きている。