個展を終えて

 2022年 5月2日

 久しぶりの個展を終えて。

 今回大きかったことは、自分たちより上の世代と広く関われたことです。50代を超えてもう若くはないと感じていました。しかし成熟した方々と出逢えて、老成するという人のありように新鮮な驚きがありました。人は老いるだけでなく熟成される。そのことに改めて気付かされました。

 それからもう一つ。才能や能力は点では形にならないということです。継続して他人の批評、評価などにさらされて、点が線になってゆく。それは人の生き様と同じようなものです。今回特に今までの作品集を作り、自分の軌跡を見つめることができました。どんな能力を持ったものでも途切れない線になることで、やっと意味を持つ。そんなことを実感した展覧会でした。

 さまざまな人たちに拝見していただき、作品も成長しました。そして自分たちも成長することができた。この機会を頂いた嘉納さんご夫婦にはほんとうに感謝しています。

ありがとうございました。