僕の父はせんせい

2011 10月20日

先生と呼ばれるのは苦手だ。

行きがかり上そういういい方されることがあるが、何とも慣れない。やっぱし先生というより固有名詞で読んでいただきたい。仕事上は機能的な意味で仕方がないが。まあ画家と呼ばれるのもむずがゆいので「千光士さん」「セイさん」が一番しっくり来る。だってそうだから。肩書きに酔えるほどウブでもない。

親父が先生だったこともあるかな。親父はいろいろ晩年にあったが俺は好きだった。一緒に映画館に行った思い出。一緒にテレビでプロレスをいつも観た思い出。家庭では孤立しがちな親父を守ることも多かった。愉快で楽天的、一方でそれがいいかげんと取られかねない人だったが、この人を責めても無理だろうと子供心に思っていた。親父が家を離れたのは俺が家を出て東京の大学に行ったからと、どこかで思っていた。そんなこと思っても仕方がないんだがなあ。死ぬ前に親父に言いたいこといっぱいあったし、嫁さんを見せてあげたかった。

いろいろあったけど、大好きだったよ。