土はたいへん

2010 5月10日

土は厳しい。大変である。

土に作品を描く、ということをはじめたはいいが、厳しい。陶土とも違い、生きたまんまの土だ。微生物もなんもかも入ってる。まあ粒子をこして、麻布にメディウム混ぜて付着させたはいいが、荒い。もう一度、もう二度、粒子を細かくして塗る。今度は粒子の細かさがやっかい。砂に塗ってるような墨のしみ方が気に入らない。この支持体の特性がまだつかめない。土のたくましさ、根源的な何かに根ざした表現を狙っているので、性質を把握しないとこっちも投げきれない。大変厄介である。

土に絵を描くというのは壁画の時代からある。フレスコも粒子の細かい石灰でならした壁画のようなもんだし、技術的に失敗したがダビンチも最後の晩餐で挑戦している。 日本の古典絵画でも布に陶土を塗って岩絵の具で描いたりもしている。いずれもフラットにならした画面だが、こっちは適当に荒れた絵作りだ。これが大変。ルオーみたいになっても水彩顔料のよさが出ない。石仏みたいな掘りもんはあるけど。

た、たいへん・・・。