太陽を盗んだ男

2009 3月4日

映画をよく観た。チャップリンの「独裁者」「黄金狂時代」。当然素晴らしい。阪本順治の「KT」「新、仁義なき戦い」どちらも今一つ。メンツはいいのに演出がイマイチ。ドラマ「パンドラ」。ガンが完治する特効薬を開発してそれをめぐる魑魅魍魎のドラマ。演出がイマイチ。今村昌平の「豚と軍艦」は最高!濃い!濃すぎる!

伝説の「太陽を盗んだ男」やっと観た。これは最高。沢田研二演じる教師がプルトニウムを盗んで原子爆弾を作る。脅迫するのは日本。荒唐無稽でおもしろい!妖しく危険で退廃的でセクシーなジュリーと男臭い菅原文太との対決はしびれた。授業中寝てるぐうたら教師はサラ金に借金し、東海村からプルトニウムを盗み6畳程度のアパートで原爆を作る。少々被爆しようがおかまいなし。どうせ世界は自分の手でおしまいになるから。当時原爆の保有国は八カ国。自分は九番目だ。だから名前は九番。原爆を作っているときは彼は孤独ではない。なぜならその塊で世界と強く繋がることが出来るからだ。俺は久しぶりに危険な退廃をジュリーの目線に嗅いだ。

犯罪者も表現者も実は同じ。

深い孤独は犯罪や表現で世界と結びつく。