好きになるのは

2005 9月10日

自分はスマートな恋愛しかしていない、大人の恋しかしていない。いい女しか相手にしていない、というのは真っ赤な嘘だ。そんなわけあるか。

野心家のダチとかと暗黙の了解は「いい仕事」をするのと、「いい女を見つける」ことだった。まあ男のロマンみたいなもんだ。20代はとにかく探した。これは!ビビビビビ!!とか思えば、大阪だろうが高知だろうがいきなり押し掛けた。なんか違うな、と思うとさっさと帰ったりした。こっちはホンモンならアフリカだろうがイスカンダルだろうが会いに行くつもりだった。これも違う、あれも違う、いやこれはどうかな?あれもどうだ?そんなことの連続で明け暮れた。聞いている方は飽きれてただろうがこっちは本気だった。

30くらいに「これは!」と思う女に出会った。 しかしうまくいかなかった。うまくいかないと人間考える。いろいろ考えて考えてさらに考えてくたくたになった。どんどんドつぼにはまった。シリアスに対決したくなかった。それはうまくいかないのがうっすらとわかってたからだ。離れたくないから臆病になった。最後には本当に自分がイヤになった。なんか惨めだと思ったし、滑稽だと思った。自分だけ「これは!」と思ってもだめなんだ。当たり前のことだけど。受け入れるのは辛いことだった。ボロボロになった。

そしてなんもかも考えることをやめて体じゅうから毒が抜けたとき、ある女に出会った。