山おとこ

2011 1月26日

いよいよ描き始めた。

昨日 は大変魅力的な方を描いた。役場で暴力団とか市民団体とかの折衝をやって、脱サラして篠山の人家もない山奥に自力で家を建てて宿を営んでいた方だ。「人間の悪に正義では勝てん。悪には別の悪でしか勝てない」「人間の究極の恐怖は孤独になることだ」青年のような笑顔でそう語る。昨今のひとたちと違って、この人は全身でしゃべる。しゃべってんのか山が振動しているのかわからない!(笑)この人は顔だけ描く訳にはいかない。漠然とそう思う。しゃべりながらクロッキー。形はきちんととれないが、そんなことより大事なことがある気がする。前はその人の物語を置き換えられないかとか考えていたが違う。置き換える時点でおかしい。すべてそういうものは体ににじみ出ているものだ。だから描きながらからだの波長やリズムや存在が、ペンに、じぶんの体にどう乗り移るかだけに集中した。