従わない

2012 7月27日

ビートルズのエンジニアが書いた本と、ビートルズの親友クラウス、フォアマンが書いた本を読んだ。

どちらも興味深い。エンジニア、ジェフはビートルズのプライベートは知らないが仕事はどっぷり関わった人間として書いている。この中ではジョンはイカれた狂人だ。セッションは素晴らしい反面地獄でこんな中であんな傑作が出来たんだと思うと感慨深い。クラウスは私生活まで深く関わっていてジョンを見る目は優しい。傷ついて自分をどうしていいかわからないジョンの狂気も含めて肯定している。ビートルズ脱退後のジョンは似た資質の人か従属する人物と関わったと思う。フィルスペクターやヨーコはやはりいかれた系だし、クラウスはなんでも肯定する人物だ。しかしこのクラウスのベースはずっと不満だった。ジョンのソロは特にベースが印象にないと思って来た。バンドが弱い。ドラムもそうだしギターもだ。唯一、リンゴが叩いたジョンの魂は傑作だったし、わかった上で新たに集めた最後の作品はドラムもベースも素晴らしかった。しかしそれ以外のソロはバックが弱いし、音も悪い。ビートルズは音がすごく印象に残る。まあ世界最高のエンジニアとプロデューサーたちの共作だからというのもあるが、みんな別にジョンのいいなりなわけじゃないからだろう。もちろんポールの存在が大きい。ソロにはバンドもエンジニアも含めてジョンに従ってる気がずっとしていた。それは実はジョンが一番不満だったんじゃないか?もちろんこの二冊は両面で興味深いが、やはり言いたい放題書いている、エンジニア、ジェフのほうを買うな。