新しい体験

2008 11月27日

ふう、疲れた。まあ、でも心地よい疲れだ。

今回いろいろ初めての経験をさせてもらった。まずモチーフを一番近い人間と自分に設定したこと。そのことによって意見を直接取り入れたこと。ポーズの選択についてはかなり妻の意見を参考にしたし、モデルとして自分をつぶさにここまで観察したことは希有な体験だった。俺と言う自然の造形物はこう出来ているんだ!という発見。あるようでない体験だ。ポーズということにも随分考えさせられた。最初どうやっていいのか分からなかった。でも今はポーズだけで無限の表現があると思うようになった。

今まで一人で作ってきたが、ここまで他人とコミュニケイトしながら制作したのは初めてだ。現代美術の弱さは個人の力量に偏り過ぎていることが原因の一つだけど、いろいろなエラーや他者、夾雑物が入ることによって、より強くクリエイティブになれると実感した。これは今進行しているユニットにも通じることで、今年は制作や表現、そして交友関係に随分ふくらみが出来たと思っている。ご縁があったと思うし、進むべき方向が正しいと思わせてくれる。縁もゆかりもない土地で再出発して、こうやって人間や表現にふくらみが出来たのは本当にうれしい。

生きている何かを記録したい。様々なぶつかり合いで猥雑な何かの足跡を少しでも残せたら、と思う。