昔話

2014 10月27日

今度九条で8週間黒澤明やるので結構観たいなと思っています。

音楽も琴線に触れるハードなものがいい。物語に餓えているんだろう。渇望してるんだろう。

このまえ誰かにしゃべった、昔のことを。22歳でのアフリカとヨーロッパでの無茶な旅のことを。悪党から逃走したエジプト、エーゲ海での美女とのクルージングなどの話などを。別に自慢するようなもんじゃない。でも、バイク事故でそれまでの一年がうんざりだったからだ。トラックにバイクで正面から突っ込んでくるぶしが吹っ飛んで、膝まで肉が避けた。両足計4カ所の骨折。再手術で腰の骨を移植、12本ビスを突っ込んだ。今でも両膝じん帯は緩んでるし半月板も欠けている。左足首は完全には曲がらない。死んだと思う瞬間も体験した。事故も地獄だったが後遺症がまた地獄だった。薬の副作用で全身が免疫不全になり内蔵まで痒くて頭がおかしくなりそうだった。いろんな薬が化学反応したのか医者も匙を投げて無菌室に入ることを進められた。俺は絶対に入らないと決めた。その後民間療法などで奇跡的に治った。事故には友人も絡んでそのやりとりもうんざりだった。人を恨みたくないのにそんな気持ちになる。一人で歩くこともできない時期。薬や病院がないと生きていけない自分。なにもかも嫌で嫌で仕方がなかった。自分一人の足で立って生きたい。余計なことを一切考えずに。保険金が入ったとき旅に出ようと思った。砂漠が見たいと思った。自分のことを誰も知らない場所。どんな無茶なことが起きても全く恐いと思わなかった。

だからエジプトに行った。