母親

2008 8月11日

絶対に頭が上がらない人、それが母の千光士典子だ。

凛とした姿。ある意味のんきな風情も漂う、動じない超然とした姿勢。品性。大胆な度胸。おおらかな母性。いろんなことを俺はこの人から教わったし、今も教わっている。俺がこんなにいい加減でガキのように生きて来れたのは、ほとんど彼女のおかげだ。本気でぶつかって話をして来たし、今もそれは続いている。だから彼女に認められるかどうかというのは自分の中で大きい。結婚しろとは一言も言わなかった。それでも嫁さんを連れて行ったときは、あんたがいい加減な人を連れて来るわけがない、と言った。高校のとき、まだウブなときに女のことで悩んでいたら、誤解されてるなら本気で相手に伝えなさい!と叱咤激励されたりした。今回帰省して、もう68になる母の衰えを少しだけ心配したりした。まあ実際そんなこともなく会話も弾んだ。

「人気のある人間は、はやっちゅうお店と一緒で、成功のノウハウがあるき、いくらでも支店を増やしていけるやないかえ?」などと言うと、

「はやりすぎた店はお店を増やし過ぎて足下に目がいかんなるき、結局すべてを失うぞね」と返された。

… やはり全く衰えがない。