気持ちがいい

2011 4月7日

駒屋は世間の動きも関係なく平和だ。おばちゃんは「うちは飲食店やから猫なんか店に入れとうなかったんや。けどな、だしてもだしてもどっかから入ってくるのよ」そんな風に言う。このまえは珍しくガラの悪いお客が入って来た。もう帰ろうとしていたときだったので、あれどうなりましたと言うと、「お父さん言うた。出てってもろうた。注文してるもん来てない言うけど、しらんいうて。あの人は包丁持っとる板前やからな、いざとなったら恐いよ」と言う。マジ?見たかったなあ。最近は常連の角刈りのおっさんがおもしろい。金属加工の仕事してるらしい。原発にもいったことあるとのこと。 「前猫15匹飼うててな。家に帰ったら玄関に整列しよるのよ」へええ、今もそうですか?「いや離婚してな。嫁さんに15匹の猫の世話してくれるんやったら、一軒家やるから頼む言うて別れたのよ」そ、それは、、、、。ええ?猫にそんなに愛があるのかなんなのか、、、。思わず苦笑いする。「ここのトラひっかくやろ?あんなもんな、猫飼うてたとき思いっきり拳で顔面ガンガン殴ったら二度とせえへん!」ゲラゲラ笑う。愛もヘチマもない、、。(笑)とにかく思ったまま言う。ストレートな駒屋のお客らしいおっさんだ。まあここの客はおもたこと我慢したり、余計なこと考えたり遠回しとか一切ない。具志堅用高のパンチくらいダイレクトでストレートだ。気持ちがいい。

このまえおばちゃんが「いつ誕生日?」と聞くので「今日」というと、奥から焼酎の瓶出して来て黙ってゆるゆると字を書く。「はい」と微笑んでプレゼントしてくれた。俺も笑って「ありがとう」と言った。