疫病の神

2012 2月21日

実は風邪薬はながいことジキニンを愛用している。

薬局のおばはんご愛用だったからだし、効きがいい。嫁さんもついでに愛用している。今回それが効かなかった。一週間熱が下がらず熱が上がり始めたので病院に行った。「風邪薬で治りません。悪化するだけですよ」医者はそう言う。そんなもんだろうか。抗生剤は入っていませんからね。そうか、そういうもんなのか。ふん。それは三日飲みきりで、実際四日目に目に見えて元気になって来た。熱があるときエジプトを思い出した。ずっと下痢だったし、発疹が出ていた。ギリシアまでそんな状態で自分をなくす浮遊感に苛まれていた。病気になっていいことは余計なことを考えなくなること。体温がてきめん下がる。生き物はあったかいんだなあと実感する。人のぬくもりが恋しくなる。そうかと思えばなにもかも面倒になって、そんな話はあとにしてくれと言ったりする。そしてぼけた頭で鈴木常吉の「

」なんか聞いていた。