真実

2015 3月29日

最近本を見るのも面倒だ。映画も長く感じる。でもふとした瞬間に再びふっと入って来たのが「村上春樹、河合隼雄に会いにゆく」だった。

この本は10年以上も前になにがきっかけで買ったかはおぼえていないが、いまだに印象的だ。村上春樹はいくら努力しても読むのは苦手なんだが、この本の中の彼はわかりやすい。河合隼雄さんでは後は「魂にメスはいらない」。ボロボロになるまで読んでいる。大事なことが簡単な言葉で語られている。そこに大事な真実があるように思える。

思えば自分はそういうものにずっと惹かれている。

キューブリックの映画、ダヴィンチ、シュニッツラーの夢小説、マイルスデイビス、藤原新也の写真、愛のコリーダ、大岡昇平の戦記物、司馬遼太郎、、。

今の美術の世界にそういった舞台がないので自分で一対一の企画を始めた。もともとは自分の親戚や友人、ルーツを描き、結果的に自分を表すことから始めた。しかし最近描いてる人は全く知らない出会いだ。際立った特徴がある人にお願いしているのでまた違って来た。

なんの真実かは知らないが、一枚一枚薄い皮膜を剥いでゆくような気がしている。