続き

2009 7月9日

あまりそう言う認識は世間にないが、忌野清志郎がロックになってブレイクするまで、実に7、8年かかっている。

それまでは食えないのでいろんな女のヒモだったらしいが、そっからも決して順風満帆とは言えない。まあ個性が強すぎるんだろうな、売れたり売れなかったりを常に繰り返して、スキャンダルになったりいろいろ山あり谷ありだ。さっきの言葉は反核のアルバム「カバーズ」を出したときのセリフだ。いわゆる偽善のチャリティとか一緒にされる危険はないですか?と言う問いに彼はこう答えた。

「うん、それは感じるよね。でも別に、危険はつきものだしさ、人生なんて。いいんだよ別に(笑)。どうなったって(笑)。またやり直しゃいいんだ」

彼はバンドに固執した。仲間がいるとかいうのはそんな単純な話じゃない。今はほら、個人主義とかバカなこと言って孤立してるだけだから。

彼の歌った「イマジン」。

天国はない

ただ空があるだけ

国境もない

ただ地球があるだけ

みんながそう思えば

簡単なこと さあ

資本主義も

社会主義も

偉い人も

貧しい人も

みんなが同じならば

簡単なこと さあ

夢かもしれない

でもその夢を見てるのは

君ひとりじゃない、仲間がいるのさ。

誰かを憎んでも

派閥を作っても

頭の上には

ただ空があるだけ

みんながそう思うさ

簡単なこと 言う

夢かもしれない

でもその夢を見てるのは

きみ一人じゃない

夢かもしれない

仲間がいるのさ。

ライブいったんここで曲が止まる。そして清志郎は自分を指差してこう言った。

「ほら、ここにいるぜ」

夢かもしれない

でもその夢を見てるのは

きみ一人じゃない

夢かもしれない

でも一人じゃない

夢かもしれない

かもしれない

ひとりぼっちじゃない、 違う!

仲間がいるのさ

夢かもしれない 夢じゃないかもしれない…