親戚の集まり

2016 10月12日

昔は親戚の集まりが嫌いだった。

偉そうな大人たちに説教される場所だったからだ。正月にはじいさんの家で集められ、じいさんが弱ったらおじさんの家に集められた。親戚の同年代の子どもたちでいるときは楽しかった。兄弟とはまた違ったつながりだった。

親父が死んだ葬式と、結婚式したあたりから親戚の雰囲気が変わった。自分も変わったかもしれない。怖くて敬遠していた大人たちは頼りになる人たちだと思い始めた。そんな時期に正月の集まりもなくなり始めたし、おじさんに代わって集める人もいなくなった。結局葬式しか親族が集まる機会はなくなっていった。

おじさんの息子さんとも自分は親しかったので、その子どもとも何度か会っていた。20代の彼らがこの葬式にも来ていた。おじさんの孫は娘、息子の方で5人いる。あの子たちは俺たちおっさんがしゃべってるのを聞いて笑っていたが、俺も子どもの頃あんな風に調子を合わせて笑うしかなかったかもしれない。

こういう場が大事だと思えるようにいつの日かなるだろう。