阿呆

2008 12月19日

この数年ミスチルなるバンドの詩がちょっと耳に入るようになって聞くことがある。この前もライブをテレビでやっていた。でもね、俺は一瞬観客が映ったときの、彼女たちの表情を見逃さなかった。まるで神を見るようなまなざしの女どもの視線を。

ほかにどう形容したらいいんだろう。俺はあんな目で見つめられたら終わりだ。相手より自分を嫌悪する。その視線の中に安住したくない。批評なんてあの視線の中に生まれない。裏切りたくなる。裏切らないと多分死ぬ。死んだまま続けてゆくと演歌になる。加山雄三や舟木一夫だ。60超えても高校三年生を年取ったお客と歌い続ける。カストロだろうが毛沢東だろうがレーニンだろうがナポレオンだろうが黒澤明だろうが、どいつもこいつもみんな一緒だ。あんな視線とともに歌い続けてああなった。

俺は神なんてごめんだ。阿呆で上等よ。