ちっぽけ

2009 2月6日

自分がちっぽけな存在だと気づく機会が現代人にはない。自分が溢れかえると他人のことを思えない。世知辛い世の中も、殺人もうつ病もそんなとこからきている。

でかい自然や途方もないものを見ると、気持ちがおさまることがある。俺も時々そんなものを見たくなる。去年は高野山に行ったし、おととしはお遍路にも行った。韓国も中国も見た。京都が近いのでときどき東寺を見たくなる。今回見た東寺は少し小さく見えた。久しぶりに西本願寺に行った。なんか綺麗すぎてもう一つだった。東本願寺は新しいから、というがこちらのほうが金泊も重みがあって歴史を感じた。特に御影堂の巨大さは圧巻だ。本堂では祈ってる人たちがいた。人の強い思いがこんなものを作る。歴史の重みが小さい自分を吹き飛ばす。若い頃北海道の原野で豪雨にうたれながら自転車をこいでいたことがある。馬鹿なことをやってるな、という思い。自然に制圧される恐怖。負けじと自分も強くなれる瞬間がある。

絵を描いているとアトリエの小宇宙に自然が現れることがある。