ちょい狂ってる

2008 2月13日

NHKで玉置浩二がうたってた。白髪で髪も長く風体もきてる気がした。化粧をしてアイドルまがいの時期から、躁鬱の少年みたいな風情を超え、昔別れた馬鹿女に暴力男だと叩かれて、嫁さんも逃げて三度目の離婚か。そして歌う歌は優しさと純愛だ。少し狂気めいた風情が漂ってもおかしくはないだろう。まったくブルースだね。糞と狂気にまみれて、なにもかもが歌になるのか。久しぶりに音楽を聴いたけど、その歌は相変わらず美しかった。

きてると言えば美しい神戸の三宮駅周辺にはブルースな奴がいる。俺は勝手にデロリンマンと呼んでいる。髪はボブマーリーのようなめちゃめちゃなドレッドで、いつもくちゃくちゃと何かをほうばりながら歩いている。ズボンは脱げかけで、衣服はその辺のぼろがどんどん付着して行ったようなマントを何重にも羽織っている。胸の辺りはフライパンのふたかなにかと、ビニール袋かないかわからないゴミかが下がり、全身から悪臭を放っている。しかも歳は30代にしか見えない男だ。おしゃれなこじゃれた女どもの間をゆっくりと歩くその姿はまったくパンクだ。なんとはなくおかしくなる。わかってやってるんじゃねえか、こいつ。おい、デロリンマン!