クール

2009 1月25日

同時代に共感するスターにクールな鋭角さを求めるようになったのは、多分ジェームスディーンからだろう。というよりジェームスディーンが決定的にそう示したのかもしれない。

時代時代にクールな若者像の代表が現れては消えてゆく。俺の世代は古尾谷雅人やデニス・クリストファーだった。デニス・クリストファーはナイーブで情けなくて、静かな熱さを持っていて共感した。「カリフォルニアドリ-ミング」「ヤングゼネレーション」は今でも忘れない。古尾谷雅人は「スローなブギにしてくれ」で鮮烈に印象に残った。「ヒポクラテスたち」の研修医、「悪霊島」のヒッピーの役なんて印象的で、俺のなかの青年像を決定的にした。一見かったるくってぶっきらぼうで粗雑でワルぶるけど、ナイーブで繊細。優しさと危なさを隠し持っている。デニス・クリストファーは今見ると甘さが気に入らないけど、その当時の気分を反映してたんだろな。でもジェームスディーンもそうだったように、老けた姿がありえない人たちだ。デニス・クリストファーはなぜか「フェイドTOブラック 」という映画でカルトな役者になってしまった。その後ぱっとしないまま今もうまく老け切っていないようだし、 古尾谷雅人は老け切る前に自分からあの世に行った。ジョンレノンや高杉晋作なんてのも俺ん中で同じ理由のヒーローだ。

そして困ったことにどいつもこいつも早く死ぬ。