パパセッド

2003 10月

自分にとってオヤジは肩身の狭く寂しい姿と、むやみに怒ったりしている姿と、無邪気に笑ってる姿とがある。まあ子供みたいな人だった、

自分は弱い立場にほうに味方する性分なので、つい可愛そうだなとか思ってしまった。どうしようもないことをしてるなとと思いつつ、責めきれない。それがまあ結局良くない結果を招くことになった。それはまわりにしても同じだったかもしれない。

何度か居酒屋で一緒に酒を飲んだ。深刻な話なんかしなかったけど、同じように絵を描いたりしていたので酒のさかなにはなった 。居酒屋のおかみなんかに親子で珍しいなんて言われたけど。

晩年は足を悪くして悪いこともできなくなったけど、一番家族と長くいれた時間だった。

最後に倒れたときは悔いばかり残って、死んだときはずいぶん泣いた。言葉はあまり憶えてないけど、自分の名前を呼ぶ声ははっきりと憶えている。

セーイ!