学生の頃 1

2008 3月7日

大学入ったら背伸びをしたいという気持ちがあった。いっちょまえに政治について議論したり、熱く世の中を語ったり。朝まで生テレビなんてはやって清志郎がタイマーズで政治をちゃかしたり、政治的な季節が少し来たかなという時期だった。みんなそれなりの熱い議論をしてかっこつけて俺も勉強して、でもそれがなにか世の中と自分を知るきっかけにはなった。まあ中心がないから俺が女作っただけで簡単に崩壊したけど。いつの時代の若者にも同じ芽はあると思う。

学生映画祭なんて都内の大学生で企画したイベントの実行委員なんてやってたので、早稲田とか法政大学にはよく行った。法政はまだ学生運動の残党がいて、垂れ幕なんて下がってたなあ。それで学生映画祭には渡辺文樹とか梅図かづおとか、若松孝二なんて来てくれた。結構お客が入んなくて、若松は「もう客寄せパンダじゃなくなったんだ俺たちは」なんてつぶやいてたな。そのとき俺は彼が「愛のコリーダ」のプロデューサーをやったこととか、赤軍のシンパだったことや、やくざだったことなんざしらず、ピンク映画作ってるただのオッサンとしか思ってなかった。