戦争があった

2005 8月15日

父親の世代が戦争体験がある世代としては、かろうじてその断片を憶えている程度だけど、体験の凄まじさは驚くし、それをあたりまえのように体験していた感覚にも驚く。

いくら、どんなに道徳的なことを言っても、その悲劇はうまく伝わらない。簡潔に善悪をつけて切れば切る程戦争への欲求は高まる。それに道徳的に抑えれば抑えるほど魅惑的になるのは自然だし。

個人の暴力について考えたことがある。一人の個人的犯罪は悪だけど、それが社会の利益になるとき善になると。ようするに善悪は所属している社会の利害の問題になる。だから世の中が後押しして国のためにめちゃめちゃしていいぞ、というとき思い切り暴れまくる人間がいるのも自然だ。それぐらい僕たちは抑圧されている。そして戦争は国と国の利害の争いだ。

戦争はいけないというのは簡単だけど。