松田優作

 2025年 9月4日

 松田優作ともっとも闘った脚本家、丸山昇一の本が出た。

 彼はなぜここまで表現しようとするのか?自分の心や身体にも、そして他人にも。特にこの丸山昇一には容赦なく、いつなんどきにも絶え間なく強い要求を強いる。丸山の殺してやりたくなるほどの思いを押し殺し、最後まで。

「野獣死すべし」のくだりがスリリングで、あの殺気の塊のような作品に対する二人の思いがぶつかり合い、何度も読み込んでしまう。

 いまだに松田優作の名前が消えないのは、尋常じゃない熱量が残り続けるからだろう。