確実なもの

2014 5月12日

皆さんのおかげでいい設営、素晴らしいお店、スタッフ、お客さんに恵まれて本当によかったです。自分のアトリエで見えていた作品はお店の雰囲気でいっそう大人の作品に生まれ変わりました。

このお話が決まっときにはまだこの「最初の晩餐」のアイデアはありませんでした。しかし以前かけていた作品を撤去するという話になり、横長のレンガの壁が使えるという瞬間にひらめいたものです。絵を描いていてこういうテーマに挑めるのはやりがいのあるものです。

ギタリスト荻野くんに誘われてライブを見に行ったときに偶然この作品のモデルのシンガー岡元くんに出会いました。そういったいろいろな出会いがこの作品にはあります。今まで描いて来た人間の群像の発展系であり、ここ数年かかわった土と言う素材が生かされています。デフォルメとか表現の自由とか言うものに飽きたということもあります。人は結局人間とその物語を欲している。あらゆる表現はその求めたものから外れるものではない。表現の面白さなどさほど人は求めていない。

確実なものほど危険なものはない。そう肝に命じて描きました。

ぜひ拝見して下さい。