終戦

2020 8月15日

山田風太郎の日記漫画化されて連載中らしい。終戦の日なので、あの戦争について自分なりに思うことを書いておこう。

日中、日露の戦争で味をしめた日本は、領土を拡大して満州を作った。アメリカは満州からの撤退を迫った。そこでハワイだけを叩いて介入を防いだ。というのがあの戦争の端緒だ。満州撤退というのは絶対にのめない要求だ。それはそこに投資した金や人材を含め、国民や投資した国家が同意できなかったはずだ。ハワイだけを攻撃して深追いしなかったのは、ロシアとの戦争でうまくいったからだろう。その後ロシアは攻めてこなかったし、日本もモスクワまで攻めなかったことと同じだ。しかしアメリカはそんな甘い相手ではなかった。

アメリカは戦争を熟知していた。しかし日本は行き当たりばったりの局地戦の延長で、自分の陣地の拡大と維持で右往左往していたので、これは戦争と呼べるものではない!ただ誰も止められなかったのも間違いない。満州を含めたアジアの領土やそれ以前の戦争に投じた利権がすべて。利害が戦争を止めることをできなかった。それは今も全く変わっていない。

国家などというものの前では、一人の人間の命すらちっぽけで、虫のように死んでしまう、殺されてしまう。当時も今も一個人がどう生きるか、生きられるかと思う。