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画家。人を描くことを主体に活動している。インスタレーションなどのダイナミックな展示から小品まで幅広い展示方法が特徴。主にシンプルな素材で力強い作風で描き上げる。近年では様々な手法で新しい表現に挑戦を行なっている。
人と対峙して描く「1×1プロジェクト」を中心に活動。ギャラリー21+葉 ギャラリイK ギャラリー16 gallery wks.など多数で個展。神戸などを中心にライブペイント活動も行う。
2019 6月16日
個展まで一ヶ月。
ここらで今までの整理をしておきたい。絵が変わったとかこの線でいくのとか聞かれることがある。まあ言いたいことはわかる。でも自分の中ではずっと悩んでいた。
墨の顔の絵がいけると思ってはじめた。そこから出発したけど、人間や人体はその前のエロティックなものを描き出したことから出ていた。で、数が増えて集団になったけど、段々メッセージを伝えたいという思いが芽生えた。最初はかっこいい強い絵を描きたいだけだったのが、人間の微妙な感嬢とか人そのものに関心が向いてただの絵がつまらなくなった。その内容と表現が噛み合ってなかった。「残酷」という夫婦を描いた時、うますぎるなんて言われて伝わらないな、と感じていた。メッセージが具体的だからシリアスに描いただけなのに。美術関係者は絵を観たいだけで意味が邪魔でいらないわけだ。若冲とか観る感じ?ガソリンという展示でも無数の人の数描いたら人が邪魔だと言う。抽象画観たいのね。もちろん支持してくれる人も多くいたが明確なメッセージがあるのに絵の方に引っ張られるのが邪魔で仕方なかった。それは言語的具体的なもので絵が具体的なものになったのは当然だった。
一対一で肖像を描かしてもらったとき、金も取ってたから、絵画的表現というのがさらに邪魔になった。綺麗な人は綺麗に描いて欲しいしお金というものも大きなものだった。そこに美術界の視点などさらさらない。芸術家のエゴが恥ずかしく思えた。そこで一切邪魔な表現をしないと決めた。あの絵画の洋画のタッチも古臭いし。今は反対にこういう写実の方が新鮮に思えた。しかも今まで写真より現実より、絵の方が強く迫ってくることを自覚している。
それがこういうスタイルになった理由です。
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