飛び出した

2015 1月27日

今日に至っても絵を描くことを続けてるのは、18のときの出来事があったからだ。

学校推薦の大学を蹴って、東京の美大全滅して浪人になった。高知の予備校に入学も決まって、付き合いだした女もいるし田舎の画塾通いか、と思ってた。しかしその日俺は女に振られた。というか別の男どもと一緒にいるのを発見し、逃げられた。ショックのまま画塾に行くと、優秀な二人は東京の美術予備校に行くという。残されたのは冴えないクマみたいなボンクラと俺だけだった。俺も行く!と即断した。美大の予備校というだけで後はなんも知らず、どこだそこは?と電話番号だけ聞いて、親の了承も得ずに勝手に入学を決め、学校紹介の下宿が一部屋だけ余ってるというのでそこにした。家に帰って親に「もう決めたからな!」と言い、「こんなとこおれるか!」と大ゲンカのあげく五日後には東京に飛び出した。

まさかそこが全国から猛者が集まる美術予備校で、人生を変える連中に会えるなんて夢にも思わなかった。