強運の男

2013 9月7日

祝五輪!

自分にとっては友人の仕事が成功したとの思いが強い。奴がNYコロンビア大学に1年留学も終える時期に石原慎太郎が都知事を突然辞めた。石原と懇意にしていたので猪瀬との縁も深かった。それが猪瀬出馬になり突然の要請が来た。なんとしても自分を助けてほしい、新聞社の社長にも直にお願いする。 それでもまもなく留学を終えて、新聞社に戻るあいつには厳しい選択だった。社が留学費も出しているので、違約金も発生する。任期は都知事が在任時の四年、下手をすると失脚して1年で終わるかもしれない。子供も3人かかえている。このままいけば重要なポストにつくことも約束されている。それに新聞記者という仕事をやめなければならない。いけ、と言ったが一度だけ止めたりもした。事前に漏れたらこの話も吹き飛ぶというので、家族にも一切公言しなかった。こうやって語れるのはとても感慨深い。

そしてあいつは都庁では二人しか任命されない特別秘書になった、そんなゆうせいの最初のでかい仕事がこのオリンピックだった。もともとこの仕事は石原の負の遺産と思えた。そのときにはとても開催なんてできないだろうと思った。それがイスタンブールが勝手に転んだりあれよあれよと言う間に、まさかの誘致成功だ。猪瀬にとってもゆうせいにとっても今後の運命を変えるだろう大仕事になった。相変わらずの強運の男だ。

「おまんがいけいうたからいったがぞ、おんしゃあ!」あいつの元気なダミ声がまたしばらく響きそうだ。