歳月

2013 5月12日

絵を描いてずいぶん時間が経った。

ずいぶんだ。永い間描いてる。

美術界なんてのに関わりになりたくはなかった。それでも続いたのは自分に何が出来るか、表現とはなにか、自分にできる表現とはなにか、そういうことへの興味がテーマが人生にとって大きなものだったからだ。

結局あらゆるものを排除して純度の高いものはなにかを突き詰めたいんだろう。

絵じゃなくてもよかった。たまたま身近にあってプライドがそれに付着していたからだ。絵描きのイメージはダサイものだったし、ヒーローもほとんどいなかった。

今話が合うのは実業家とか、それぞれのポジションで責任を持って仕事をしている人たちだ。責任を持って金のやり取りを知っていて、この世の甘さと汚さを知っているいっぱしの大人。そんな人たち。純粋と言う意味では彼らの方が純粋かもしれない。人間の複雑さや汚さを肯定しているから。

彼らを描いていてその人間性が描くときに大きな影響を与える。

自分も若い頃は恥ずかしい甘さを持っていた。今はそれを純粋とは呼べないことも知っている。