リズム

2012 8月5日

人を動かすのが仕事。

仕事ってぜんぶそうだろ。上に立つ立場にある妻にそう言った。芸術家だろうがなんだろうが、作品で人を動かす。だから仕事はすべて、どう人を動かすかという一点にかかってくる。脅したりなだめ、すかしたりたり、そんなことを繰り返しその人なりの動かし方を憶える。二十年近く学校でそのことを教えずに世の中に出すからややこしくなる。優秀な頭を持つことが一番となっているが、実際にはその頭をこき使うのが仕事と言えるので、優秀な頭はそんなに必要ではない。昔も今もこれは大差がない。ということは仕事は頭の善し悪しより、人格的問題になる。

まあいい。

人の顔を描いてると実は平面的でない部分に感覚がいっている。まず造形的凹凸のうえに眉や鼻があるが、これは分離したものじゃなく骨格の延長にある。骨格と言うリズムの一部が鼻や口と言える。表面に出た芽のようなもので実際には太い幹が土の下にある。眉という視覚的部品も見た目に大きな印象を与える。木の葉のようなものだろうか。下がったり上がったり、太かったり細かったりだ。それじゃあ骨格とはなんぞや、となる。そのひとのリズムであり本質に触れる部分ではないか。どうだろう?まだまだわからない世界は多い。