飲み屋でのお話

2011  7月10日

ドラマの「深夜食堂」が好きだが、うちのなじみの「駒屋食堂」もドラマがある。

常連の床屋さんが来た。俺は猫とじゃれていた。ちなみにここに来るお客さんは自営業が多い。床屋に大工、電気工事士、飲食店、墓石屋、そして絵描きに、ペンキ屋だ。床屋さんにおばちゃんは言った。ペンキ屋のしょうちゃん死んだんやて。ええ?三日前に髪切りに来たで。なんでも最近あちこちが悪くて入院してて退院した夜中に車でつっこんだらしい。よく聞くといろんな話が出て来た。酒飲むと豹変する人でね。でもさびしがりで、、。昔交通刑務所にはいっとったみたい。昼からお酒飲んで、飲酒運転あたりまえやったもん。いつかこうなる気もした。向こうのスナックでも出入り禁止になってね。俺はここで何度か会ったことがある。背の小さなやせた貧相な人だったが、さびしがりやで喜怒哀楽の激しそうなひとに思えた。娘さんもこの前見た。家族も親もいるはずだ。あっけないもんですね。一週間まえそこで座って飲んでたのに。床屋さんも、何度かしか来たことないのに髪短いのに来てね。なんかきちんと挨拶して帰って不思議な気がしたのよ。おばちゃんも、なんか店でもふっと消えた気がして、なんや予感みたいな感じしたわ。最後におばちゃんはこういった。

親より先死ぬのは一番親不孝やで。