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画家。人を描くことを主体に活動している。インスタレーションなどのダイナミックな展示から小品まで幅広い展示方法が特徴。主にシンプルな素材で力強い作風で描き上げる。近年では様々な手法で新しい表現に挑戦を行なっている。
人と対峙して描く「1×1プロジェクト」を中心に活動。ギャラリー21+葉 ギャラリイK ギャラリー16 gallery wks.など多数で個展。神戸などを中心にライブペイント活動も行う。
2010 5月14日
ああいったヒューマニズムを発揮する人たちは、やはり富を持っている人たちだということだ。蟹工船の小林多喜二は、元銀行員だった。借金の方に親に売られた酌婦に感情を抱いたことからスタートしたようだ。宮沢賢治の親も質屋。坂本龍馬の親も金貸しみたいだったし、ゲバラも医者だ。つまり客観視できる状況ということだろう。
そこに断層みたいなものがある。
たいていの人はそのまま権力者として育つけど、感受性が鋭いから見過ごせないんだろう。あるいは驚きがある、か。半端な芸能人がアフリカにボランティアに行くのとは違う。あれは上から恵んであげてるだけ、もしくは宣伝に利用しているが、彼らは自ら入り込んでゆく。虐げられてる人は気がつかないし、気がついてもつらいだけだろう。体制を覆すには勇気も憤りもいる。ただの知性があるだけ、富を持っているだけでは小利口に生きるだけだろう。自分を捨てる覚悟もいるし、正気では無理かもしれない。そういう意味では馬鹿だ。
しかし人には生きる役割がある。この世でやるべき仕事がある。
アトリエの床を塗りながら、そんなふうに思うこのごろだ。
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