坂本への夢

2009 12月21日

ガンズの何日かあとには坂本龍一のライブに行った。

12.3歳の頃かな、YMOにやられたのは。ビジュアルもクオリティもすごい。ちんけなアイドルやニューミュージックが馬鹿に見えていた俺には衝撃的だった。そこから坂本は時代の寵児になっていった。清志朗とのコラボや線メリへの出演に映画音楽、海外への進出と活躍。CDは出るたびに聞いたし、村上龍とのやりとりにも興奮した。しかしバージンとの契約が切れて日本人向けのマーケットに移ってから精彩を欠いてきた。(同時に村上龍もいまいちになった)自分のボーカルを出して歌ったスムーチーなんかはさすがに聞けなかった。本人も反省したのかそこからピアノを中心にしたアルバムばかりになってゆく。でもそれは坂本の力が100なら3くらいの力な気がするんですよ。映画音楽も国内での仕事ばかりで、環境音楽っぽくなって、エコとかロハスとかふやけた感じになって。老けたんですか?昔の焼き直しのような感じになって新しい発見がなくなった。まあそんなかんなでここ十年は積極的に聞かなかった。俺が求めていたのは、先鋭的な音楽の開拓者の側面だった。最新の電子機材を使って未知の音楽を奏でる。それでいてアカデミックな素養とダイナミックな構成に甘美なメロディを作る。そういう戦闘的音楽家として好きだった。・・・しかしライブにいくのははじめてだ。盟友大貫妙子とのジョイントでずいぶんリラックスした大人のライブだった。雑談も多くてね。ガンズとは対照的だ。(笑)素敵なコンサートだった。

でもね、またそういう部分ももう一度たたっこわしてくれませんか?個人的に好きなのは一番は「千のナイフ」「ひだりうでの夢」「B2ユニット」なんですよ。