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画家。人を描くことを主体に活動している。インスタレーションなどのダイナミックな展示から小品まで幅広い展示方法が特徴。主にシンプルな素材で力強い作風で描き上げる。近年では様々な手法で新しい表現に挑戦を行なっている。
人と対峙して描く「1×1プロジェクト」を中心に活動。ギャラリー21+葉 ギャラリイK ギャラリー16 gallery wks.など多数で個展。神戸などを中心にライブペイント活動も行う。
2009 6月3日
今回なんで素直に受けたか考えたんだけど、テーマがシンプルで強いということと、偏った意味を付着してないということがあげられる。それからなんと言っても外部からの要素が今までで最も多かった、ということがある。
アイデアからそう。忠田さんの労働者を描くということからの影響があるし、神戸の人たちを描くということもそう。一人減ったからちょっとハデにいきたいから金でも使うか!なんていう発想もそう。展示も片山さんとのアイデアの掛け合いで生まれた。お金を複数の他人から集めるということもそうだし。外側との関係でガソリンに火がついている。神戸の街の駅前で何度も取材した。信号変わって焦って走ってるとこを撮ってね。そんなどこにでもいる人たちの顔や姿を描いた。何百人の顔を見たかな。今でも顔を覚えてしまってタリーズとかで「ああ、あの人描いたなあ!」なんてこともあった。そういうひとつひとつの集積が厚みになった。
若い頃映画なんか作りたかったけどうまくいかなかった。自分のイメージ通りに現実が動かないからだ。イージーに映像のみに逃げると実験映画になるし、極めるとアニメになる。宇多田の元旦那の映画みたいにCGになる。実は映像が凄くなればなるほど映画の力から遠くなる。結局映画の力とは多くの偶然や人間の力のことなんだ。それは映画だけのことではない。今は絵画も個人の頭の中にどんどん閉じてゆく。絵画の本当の力もそこじゃない。偶然や人の力の集積なんだろう。遠い回り道をして今はそんな風に思うなあ。
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