何度か

2009 4月16日

二度ほど死にそうな目にあっているが生き残ったとき、残った命をどう使うかと思うことは年を重ねるほど重い。出来ることが限られて来るからだ。オヤジが死んだとき、死のリアリティを見た。死ぬ間際のオヤジはほぼ物体だった。物体に戻ること。骨や灰という物体に。それが死。

ただの精子や卵子、原子みたいなものが灰になるまでの物語。人間は愚かで、記憶を持ってしまった。記憶は時間を作る。時間は死を作った。死を意識して生きなくてはならない。

動物の純粋さに戻る。そんな瞬間のためにすべての文化はあるんだろう。