人の見方

2008 12月24日

人の評価というのは難しい。

死んだ父親は

家族の間で評判が悪い。母がそう言うのはわかる。姉がいうのもわかるが少し複雑だ。俺は皆が悪く言うのも十分に理解出来るが、あの人が好きだった。無邪気で陽気で天真爛漫なところがあった。持って生まれた相性の良さもあっただろう。なによりまず愛された記憶があった。教師や校長という職は不相応な要職だと思うし、父親や夫としても失格だったろう。それでもあの人柄は多くから愛されたのも事実だ。父は父で母のことをどこかで悪くいい、母や姉は父のことを悪く言った。そして俺は誰の悪口も言いたくなければ、聞きたくもなかった。どちらも真実だけど、真実を追究しても誰も幸せにはなれない。

死んでも姉はそう言う気持ちをもっている。そのことは少し不幸なことだ。先日たまたま父の教え子が姉と出会う機会があった。その人は父が死んだことを随分時間が経って聞かされたという。姉に父のことをいろいろ聞きたがったようだし、気持ちをわかってほしかったみたいだ。姉をそれを嫌がって連絡をして来た。俺はこう言った。その人の気持ちもあるからただ嫌がるのはよくない。オヤジのもう一つの側面を理解するいい機会だと思う。そのことがおねえにとっても人間的幅になるんじゃない?

人ってのはそう単純じゃない。