鼻血ぶー

2008 12月16日

オーナーの片山さんといろいろ分析したが、おっさんに受けないのいいことじゃないですか?とかいうので、こちらも今回はそういうもんだとタタッ切ることにした。具体的で直接的にしたことで、反応が曖昧でなくなるのはいいことだ。それではそんな若い人たちの反応を書いてゆこう。

ある二十歳の女性。彼女は壁に張り付いたまま作品の前に進めない。どうしたの?きついです。男と女がこんなふうに。AVとかああいうのはそんなに思わないんです。男の人とか遠いものなんです。でも最近弟が男の臭いがしてきたり、自分も生理があってそういう部分があって嫌だなと思ったりして。彼女は作品に妙なリアリティと生々しさを感じているらしい。この生さ加減はよく言われた。おっさんのなかには「想像して描いたんですか?」などという人もいた。まさに感性が真反対だ。

別の若い女性は、まず視線が目に入って、段々迫ってきて「鼻血ぶー!です」という。この人も後ずさりした。この人は俺の知人だ。「実際のせんこうじさんよりリアリティがある」作品を前にして「せんこうじさんに初めて会ったときみたい」ともいった。人を感じている。絵画独自のリアリティに反応している。このとき別の若い男性は「視線を感じるんですよ。のぞいて目が合ったみたいな感じで。タイトルから想像して来たけど、もっとつかめない、簡単にわからない部分がある。予想がつかない」文学的な作り方はしていないのでそれはうれしい。こちらも手探りで作ったし、感覚で作っていったのでそうだろう。