一発目

2008 10月16日

一発目の作品がいいことが多い。

だから今回も一作目には緊張感を持って望んだ。準備一週間、制作3分とかいう具合だ。プレスリリースは2ヶ月前なので、ここでの出来がかなり勝負になる。出来は結構気に入ってる。気を抜かずに一気にいきたい。

自分のそういう性質を理解するようになったのは30歳前くらいだ。この世の仕事はコツコツとした仕事を褒めたたえる癖がある。スポーツでも何でもだ。そうじゃないやり方は怠惰だ、練りが足らないとか言われて攻撃される。自分もそう言うもんだとガキのうちは思っていた。どうも教わってることと現実が違うと気がつきだしたのは、女の口説き方の成功例が圧倒的に一気にいったほうがうまくいくことが多かったことからだ。俺は熟慮すると3周くらい考えて半歩ずれる。考える暇を与えないと的確に判断することが多い。平均的労働だと努力とか気合いだとか言って、意味も分からず同じことを毎日やることが正しい。けれど現実はそんなもんじゃない。でかい獲物を捕まえるにはマジメにコツコツやればやるほど遠くなる。女口説くときと同じで、狩りのような集中力と決断力が必要とされる。それは優れた政治家、ロックスター、事業家、そして芸術家などには今でも必要とされるもんだ。

戦うよ、俺は。かったるい世の中と。武器は筆一本。それだけで。失うもんも、なにもない。