KIAF

2008 9月22日

まったく段取りがガタガタで、バッドチューニングな旅だった。まあ今回は嫁さんとの旅行をかねて、KIAFを観るということで切り替えた。

で、KIAF。アジア最大のアートフェアかなんからしい。行く前から敵地だと自覚していたのであれだったが、ものの見事に商品と金の世界だった。アートフェアは20年前に一回東京でわけも分からず観て以来。あのときはこのおもろい絵はなんじゃ?と思ったら後で聞くとバスキアだったりして、ニューペインティングの猛烈な波があったが、今回は見事にすっからかんだった。ゴミとガラクタが高額で取引され世界中をまわっている。モチーフは病気と能無しというところか。この程度の技術は一年くらい美大行けば習得できるレベルで、工芸品としてもいまさん。そうなるとセンスの違いしかない。当然西側がよくなる。それは具象画のデフォルメに顕著に出る。早く近代化した国ほどデフォルメが洗練されている。ということはこの現代美術の基準は統一したもので、なおかつ西側のものだと判別できる。国々のアイデンティティがぶつかる場所ではない。ここにはキーファーも大竹伸朗も必要じゃない。段々怒りとか、なにやらがやたらこみ上げてイライラしている。そう言う意味でいいイベントかもしれないけどよ。まあこれもまぎれもない現実だ。

俺はえらそうな高い服を着ているディーラーのツラばかり見ていた。