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画家。人を描くことを主体に活動している。インスタレーションなどのダイナミックな展示から小品まで幅広い展示方法が特徴。主にシンプルな素材で力強い作風で描き上げる。近年では様々な手法で新しい表現に挑戦を行なっている。
人と対峙して描く「1×1プロジェクト」を中心に活動。ギャラリー21+葉 ギャラリイK ギャラリー16 gallery wks.など多数で個展。神戸などを中心にライブペイント活動も行う。
2008 7月8日
北海道を自転車で旅している時、東京にいる彼女に会いたくなったのか、やりたくなったのかは忘れたが、無性に帰りたくなった。
札幌のいた時所持金が一万を切ってたこともある。旅人たちとミーティングをした。ヒッチハイクでこのまま行くか、小樽で新潟まで船に乗りヒッチハイクするか。結局そのままとにかく列車に乗ることにした。切符は入場券の120円を買っただけだ。自転車は自転車屋で解体し、ヒモでぐるぐる巻きにして乗せた。東京までキセル(ただ乗り)することにした。便所に隠れたり、車掌がいる両を駅で降りて後ろの両に戻ったり、大変だった。おっさんに興味深そうに話しかけられたことを今でも覚えている。段々どれも面倒になってビールをカッくらって爆睡した。盛岡駅に着いた。ここで外に逃げようと思ったが、かなり厳重に出来ていた。まいったなあ、と思ってぼんやりとしていたらしばらくして、「北海道から?」と女性が話しかけて来た。その若い女性は何の説明もしていないのに、なにもかもわかっているかのようにこう言った。「夜に出る夜行だと切符見ないよ」一瞬あの世から誰かが見てるんじゃないか、と錯覚したくらいだ。彼女も北海道からの旅の途中で、名古屋まで帰るらしい。まるで妖精だな、なんて思った。
二人で酒を酌み交わしながら夜行列車に揺られた。
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