ホカベン

2008 6月12日

ドラマとCMはわりと気にして観る。俺の好きな作品は話題になるが視聴率を取らない。「ちりとてちん」「ハゲタカ」なんかだ。今は「ホカベン」が気に入っている。これもやはり視聴率が悪い。弁護士の話だがかなり生臭い。加害者弁護や弁護士の所属している企業の論理、弁護の世界の正義などが執拗に描かれる。原作が漫画だけどキャストが全然違う。漫画は主人公が青年だけどテレビは上戸彩。漫画で上司は典型的な年配の男だけど、テレビは北村一輝だ。これはテレビの方がいい。声高に正義を主張するのは若い女性の方がリアルだし北村がかなりいい。弁護士は弱者救済の正義の味方的ドラマがやたら多かったが、確かに光市の事件みたいな弁護士だけの狂った世界も現実。加害者の弁護のために被害者の弱点をあげつらい傷口に塩をすり込む。弁護の腕で執行猶予がついたレイプ犯が被害者に復讐し、被害者が自殺する。そういう糞みたいな世界の一滴の水滴、みたいなところを汚辱にまみれた北村扮する弁護士がいい味出して演じている。

ちなみ不良が更生するドラマにはうんざり。ああいう単純な構図はヤンキーを馬鹿だと思っているだけ。更生もしなくていいです。