2006 7月7日

しんどい頃に読んでたのは藤原新也だった。でもちょっと厭世的で斜に構えてるんだな。まさにずっと放浪、漂流してるっちゅうか。それだけを記述してりゃいいけど、社会に向かって斜めに斬ってゆくのは段々しんどくなってくる。個人的な体験を語ってくれたほうがいい。やっぱ全東洋街道は最高だなあ..。で、結局大島渚の60年代の作品を作ってた頃に帰る。今の現代美術で彼から影響を受けたなんてのは珍しいだろう。やっぱり彼の主題や方法論はかちっとくるんだな。

それからなぜか武士の映画を多く観た。「武士の一分」もよかった。死というものが日常にあるし、誇りというものに命をかけている。会社に命をかけているのとは違うわけだ。しかも自分の意志とは関係ないかけかただし。で、マンガの「朝太郎伝」読んでた。今は消滅した男の生き方をさわやかに描いている。高知の話だし。あと手塚治虫の「シュマリ」とか涙が出る。大きな人間たちがいたんだなあ、なんて思う。くだらん病人の話ばかり聞いてるとこっちまで病気になる。 もっと気持ちのいい生き方が俺はしたいなあ。